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INTERVIEW with OKAMOTO KAZUO at2025.9.18

堺泉北埠頭株式会社 前施設管理課長

岡本 和生 様

(略歴)和歌山県出身。1987年 、土木技術者として官公庁入庁。1994年、関西国際空港の開港に向けた道路整備やりんくうタウン整備に従事。その後、府営港湾・漁港の拡張整備、高潮対策、南海トラフ巨大地震対策など海側インフラを担当する。2022年4月から2025年3月まで堺泉北埠頭株式会社へ派遣という形で入社。その際、上屋倉庫群の維持更新・安全対策の実務に携わる中で、手動引き戸式の防潮扉更新の担当に就任。現場目線で「守るべき優先事項」と「譲れる点」を定め、官民の“現実解”を設計・実装へつなぐ。

高潮から利用者と荷物を守るために必要だったのは、
「現状維持」の考えではなく、
東洋シヤッターの「現場に即した最適解」でした。

ーまず防潮扉の更新を東洋シヤッターに依頼された経緯をお聞かせください。
東洋シヤッターさんとは、それ以前から弊社が所有している上屋のシャッター更新や修繕でお付き合いがあったと聞いており、営業の方が定期訪問くださっていました。その延長で、最初は相談レベルでお話ししたのがきっかけだったと聞いています。実は私が堺泉北埠頭に入社した2022年4月には、すでに一度目のヒアリングが終わっており、「将来的に120台の更新が必要」「できるだけ安価にお願いしたい」「工期は1~2日で完了して欲しい」といった大まかな要望が伝えられた直後でした。つまり、私は途中から担当を引き継いだかたちです。
ーそもそも、なぜ120台もの防潮扉の更新が必要だったのでしょうか?
弊社は泉北・貝塚地区に全部で19棟の上屋を所有・運営しており、その出入り口には1棟あたり8~16の防潮扉が設置されています。大阪府等から移管を受けた上屋は古いもので設置から60年が経過しており、照明のLED化、壁面の塗装等、順次更新を続けています。設置から長い年月が経過していることもあり、防潮扉全158門のうち120門が老朽化。中には錆びて穴が開き、水密性が確保できないものもあり、更新を計画していました。見た目も悪く、私自身「これでは利用者に安心して使っていただけない」と思うほどでした。
ー当初は既存の防潮扉を手掛けた水門メーカーや、東洋シヤッター以外の会社にも相談されたそうですね。
そうなんです。水門メーカーからの見積は非常に高額で、「同等置換なら可能だが、軽量化や操作性向上を目的とした構造照査は難しい」と言われたそうです。これでは全数更新時に莫大なコストがかかり、現実的ではありませんでした。一方、東洋シヤッター以外からは前向きな提案がありませんでした。防潮扉は非常にニッチな製品であり、事業の収益性を考えれば、その対応も理解できます。
ーそれでも東洋シヤッターだけは、前向きに対応してくれたのですね。
そうです。最初の訪問から2か月後には二度目のヒアリングが行われ、私は課長として参加しました。その場では、堺泉北埠頭から設計条件として「中央下部にある締付機構をなくしてほしい」という要望を追加でお願いしました。一方、東洋シヤッターさんからは試作・試験、試験設置までの流れについて具体的な提案があり、かなり踏み込んだ議論ができました。
ー具体的にどの点を工夫されたのでしょうか。
弊社が所有する上屋19棟は堤防内にある施設とは異なり、津波や高潮を防ぐ堤防の外側、いわゆる「堤外地」に立地しています。万一津波が押し寄せた場合、防潮扉だけで守れるものではありません。そこで、波や衝突荷重といった外力は設計条件とせず、静水圧に耐えられれば軽量化が図れるのではないかと伝えました。
港や上屋内で働く港湾労働者の人命を確保することが最重要と考え、いち早く避難行動に移り安全な場所へ移動してもらうために、防潮扉の軽量化と操作性向上を優先すべきと考えました。

我々が提示した「難題」に対する
思いもよらなかった角度からの「解」。
これなら大丈夫だと確信しました。

ーそれから1年後、東洋シヤッターから仕様案が提示されたのですね。
はい。正直、半信半疑で臨んだのですが、その時に提示されたのは「二段止水ゴムによる段階的な水密確保」「扉上部にワイヤーロープを通し張力で変形を防ぐ」という具体策でした。私たちの難題に真正面から向き合い、1年かけて改善策をまとめてくれたことに感動しました。この時、初めて「ワイヤー補強式水防引き戸」という名称が用いられたと記憶しています。私はその場で「ぜひこの方式で進めてほしい。今年度中に1か所の取替を実施したい」と答えました。コストや工期面でも、最大限努力してくれていることが伝わりました。
ーその後、実機試験にも立ち会われたそうですね。
はい。上層部を説得するためにも、自分の目で性能を確かめたいと思い、2024年4月に奈良工場で行われた試験に立ち会いました。図面で理解していた二段ゴムの当接挙動を目視で確認でき、漏水量も十分に許容範囲内。上層部を説得し試験施工として採用する了解を取ることが出来ました。当初は1か所だけの予定でしたが、2か所への拡大更新が決まり、2025年3月に無事施工が完了しました。
ー現場からの反響はいかがでしたか?
上屋の利用者様からは、「軽くなった」「閉めやすい」「中央下部の締め付けがなくなり操作時間が短縮された」と好評で、外観も改善し、施設のイメージ向上につながるといった声もあると聞いております。幸いまだ実際の操作機会はありませんが、異常気象が増える今後、「ワイヤー補強式水防引き戸のおかげで助かった」と言ってもらえる日が来ると確信しています。私は2025年4月に派遣任期を終え官公庁へ戻りましたが、今回の試験施工の成果を踏まえて引き続き更新工事を進めてほしいと願っています。

「速い・誠実・一緒に考える」。
東洋シヤッターは、
この姿勢と熱量を備えた大切なパートナーです。

ー最後に、東洋シヤッターの「MAKE with」についての感想を。
今回の経験を通じて、「製品を置き換えるだけ」では現場にフィットしないと実感しました。東洋シヤッターさんは問題点を正面から共有し、提案→対話→再提案を粘り強く反復。「ワイヤー補強式+二段シール」という現場起点の最適解を仕上げ、実機試験で裏づけまで行ってくれました。大きな売上が見込める案件ではないはずですが、それでも堤外地倉庫の止水という新たな可能性に目を向け、時間と情熱を注いでくれた。この熱量と誠実さには心から感謝しています。
「できない」ではなく「どうすれば“使える解”になるか」を共に考えてくれる。東洋シヤッターは、その対話に最後まで伴走してくれるパートナーです。
ー本日は貴重なお話をどうもありがとうございました。
こちらこそ、ありがとうございました。

東洋シヤッターのこれからのモノづくり
“MAKE with”にご期待ください。

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